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代表理事 遠藤 一靖

2007年4月1日から、がんの登録事業が全国的により広く実施されております。しかし日本においてその他の疾患においての登録事業はあまり実施されておりません。今回設立した当法人は宮城県の血液関連疾患において、欧米並みに高度ないしそれ以上に精密で、かつ長期に渡る疾患登録事業を開始・継続します。これは疫学上・臨床上極めて大きな意義があります。特に宮城県においては既に深く滲透している悪性リンパ腫の統合診断システム(READsystem/下記の「関連情報」参照)によって当該症例全体の把握が容易になっているため、悪性リンパ腫についてはその第一の対象となり得ますし(※)、そのネットワークを利用し、他の腫瘍性・非腫瘍性の血液系疾患についても同様の症例登録を実施できます。 この法人は、血液・免疫学に関する疾患登録事業を活動の基盤として、血液学及びそれに関連する領域(病理学・免疫学・感染症学・保健学・検査医学等をいう)の基礎および臨床の知識を普及・啓発し、さらには、各種の調査・奨励及び内外の情報収集等を行うことにより、当該領域疾患の医療・教育・研究等の均てん化(国内及び宮城県内の地域間格差是正をいう)を図り、当該領域の健康増進と学術の発展を推進する事を目的とします。実施事業は下に列挙いたします。
  1. 血液疾患症例登録事業:宮城県における血液疾患(腫瘍及び非腫瘍疾患)の診断精度向上と、それに基づく長期的な精密疾患登録システム構築と維持
  2. 臍帯血バンク支援事業
  3. 骨髄バンク支援事業
  4. HIV感染、献血・輸血、血液製剤の安全対策等、血液学の諸問題に関する対策事業
  5. 血液学及び関連領域の医師や医学生、コメディカル・研究者を育成するために必要な事業(研究助成・教育関連セミナーに対する助成等)
  6. 血液学関連団体連絡事業
  7. 血液学、血液疾患の関係者及び関連団体の連携及び広報活動に関する事業
  8. 血液・免疫学研修プログラムに関する事業
  9. その他、この法人の目的を達成するための事業
以上公益財団法人「一迫記念READ血液アカデミー」についてご紹介申し上げましたが、今後宮城県から当該事業が関連した多くの業績を日本全国に、さらに世界に向けて情報発信できればと考えております。どうぞご理解の上、ご支援賜りますようお願い申し上げます。